キャッシング廃止 相次ぐ カード業界

クレジットカード業界の一部で、少額の現金を借り入れた1か月後に一括返済するキャッシングの取り扱いを廃止・縮小する動きが相次いでいる。ノンバンクからの借入総額を利用者の年収の3分の1以下に抑える総量規制が来年6月までに導入され、信用情報機関に対する情報照会などのコスト増が見込まれるためだ。トヨタファイナンスはクレジットカードの5月新規申し込み分からキャッシングと、借り入れを定額返済するカードローンの機能が付かなくなった。既存会員についても一定期間に利用実績がない場合は9月下旬以降、キャッシングとカードローンの機能廃止、利用枠の縮小を進める。「ビューカード」を発行するJR東日本はクレジットカードの4月新規契約分からキャッシングを廃止。三井住友カードは一部のキャッシング機能を10月から廃止し、分割返済するリボ払いに一本化する予定だ。カード会社は総量規制の導入後、利用者の年収や融資残高など現在より多くの個人情報を信用情報機関に定期的に送信しなければならず、システム対応や事務経費などの負担増が避けられない。カード各社は収益性の高いキャッシング事業を拡大してきたが、利用者の少ない中堅カード会社などはキャッシング廃止によるコスト削減を優先したとみられる。

2009年7月6日 読売新聞より

 

 

初めてのキャッシング、わからないことはここでチェック

JA鳥取中央 ずさん融資1500万円 返済能力乏しい多重債務者に

◇関係者「銀行ならありえない」--JA側「返済可能、審査適切」

JA鳥取中央(倉吉市)が返済能力の乏しい多重債務者に約1500万円の融資を行っていたことがわかった。銀行関係者も「銀行ならありえない」と言うずさんな審査だが、JA側は「返済は可能。審査は適切だった」と主張している。

債務者は県中部の集落で農業を営む男性(70)。JA以外にも複数の金融機関から借金を重ねていた。97年には、同じ地区の人物に連帯保証人を引き受けてもらってJAから460万円限度で借り入れをした。05年には限度額を超えたため、連帯保証人は「このままでは返済してもらうことになる」と警告されたという。

01年には自宅などを担保に信用金庫から200万円、消費者金融から限度額300万円で借り入れた。しかし、04年には別の消費者金融の債権保全のため自宅が一時、差し押さえられた。

JAは05年、複数の債務の一本化を図り、男性の息子も債務者にして融資を実施。男性は「返済のためアルバイトもしている」と話すが、すでに高齢で、現在も農作物被害などもあって約1500万円の返済が滞っている。年金を担保に別の融資も願い出ているという。

融資の担保には、約8000平方メートルの田がある。地元の農業委員会によると、1平方メートルあたり300~500円程度が相場という。農地売買は買い手が限られ、転用が難しことから、銀行関係者は「銀行の担保評価はゼロ」と指摘する。田にはこれとは別にすでに1000万円限度のJA融資の担保が付いており、銀行関係者は「俗にいう不良債権」と切り捨てる。

JAの担当者は「何回も会い、規定にのっとって審査した」と話す。債務保証を一部引き受けた県農業信用基金協会(鳥取市)も「一般論として、返せないものなら保証はしない」という。

銀行関係者は「仕組みの違う農協だから助け舟を出せたのだろうが、銀行ならできない。延命措置が負債を膨らますこともある」と指摘する。「昔はよくあったが、最近はないはず」と首をかしげるJA関係者もいる。

2009/1/10 毎日新聞より

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